「浮世」から「鉄の檻」へ
アレクサンドル・ロワ氏による講演会
Du « monde flottant » à « la cage de fer »
「浮世」から「鉄の檻」へ - 19世紀の門司港からみた日本の工業化 -
19世紀の日本において急速な工業化の背景には何があったのでしょうか?アレクサンドル・ロワ氏は、門司港の例を通し、日本の工業化において国家権力や財閥が果たした重要な役割について、またそれらが「浮世」とも呼ばれる日本の周辺地域に対する支配について解き明かします。
- 日時:7月11日(金)19時
- 会場:九州日仏学館5Fギャラリー
- 日本語とフランス語による講演
- 入場無料(要予約)
- お問い合わせ・ご予約:092-712-0904
アレクサンドル・ロワ氏は、門司港の例を挙げながらローカル史に観点を据え、19世紀における門司の史的軌道を明らかにしながら、日本の工業化の過程を「日本が」つくったものではなく、「日本を」つくったものとして解明していきます。
江戸時代において門司港は「周辺地方」として考えられ、封建の権力によって軽視される一方、対岸の下関と密接な関係をもって、幕藩体制の「浮世」として栄えました。しかしながら日本の工業化と近代化を目標とした明治時代の幕開けは、経済的にも政治的にも門司港の歴史において一つの転機となります。
帝国としての日本の設立のために1880年代から始められた工業化政策によって、地方としての門司は経済的苦境に陥りましたが、1890年の開港以後の門司港は日清戦争や日露戦争の際の石炭製造により、日本の外交政策に関する計画の中心地になりつつありました。
その一方で同じ頃、周辺の闇の経済社会(浮世)としての門司は、軍隊と財閥の経済・社会統制により消えつつありました。門司の社会経済が既に財閥の独占や侵略国家の統制下(マックス・ウェバーの「鉄の檻」)に置かれたのみならず、この「帝国」の拡大に従事する中心地ともなっていたのです。
アレクサンドル・ロワ 略歴:
歴史家、明治時代の専門家。数年来より、自身が現在住んでいる北九州にある門司港についての研究を行っている。2006年よりフランス国立東洋言語文化学院(INALCO)博士課程において「“浮世”から“鉄の檻”へ -19世紀の門司港から見た日本の工業化-」というテーマで研究中。今回の講演会も同テーマに基づき行われる。


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